君の左のポケットで~Now&Forever~

レンは、わたしを見下ろして、ふう…と息を吐いた。


「あのな、ナナ」

「何?」

「ちと、違うぞ」

「違う? 何が?」

「っていうか、」


少し言葉を区切って、少し苦笑して、レンが言う。



「オレがどんだけ我慢してるか、わかる?」



え…?



「お前が一緒に寝たいって言ってる以上に、オレはそう思ってんだぞ」



以上…に?



「お前がオレを問い詰めるのは、少し、違うな」



何で?

我慢?



「いきなり現れてさ、」


「しかも、裸で、」


「男の一人暮らしの部屋にだぞ、」


「たまに寝言も言うし、」


「しかもそれが…オレの名前とか呼んでるし、」


「抑えんの、大変だったんだからな」



ちょっと赤い顔をして、レンは続ける。