「しっかし、変な組み合わせだな」
レンはおにぎりをかじって、テーブルの上を眺めている。
「やってみたかったんだ」
「何が?」
「チョコレートとフレンチ風味のポテトチップの相性確認」
「はあ?」
「ついでにココア」
「はあ?」
「いただきまっす」
チョコレートの包みをばりばりと開けて、一片を口に放り込む。
じんわりとろけるチョコレートの感触。
「甘い」
「当たり前だろ、チョコレートだぞ」
何言ってるんだ? という顔をして、レンはおにぎりを食べる手を休め、わたしを呆れて見ている。
唇に、海苔がくっついていた。
フレンチ風味のポテトチップは、ユウ君がすでに開けていて、
カップ入りのコーヒーを飲みながら一枚一枚つまんでいる。
一枚を袋から抜き出して、まだチョコレートの味の残る口に運んだ。
「甘…酸っぱい」
「どっちかにしたら?」
串に刺さった酢イカをくわえて、ユウ君が笑っている。
一緒に食べなきゃ意味がない。
だっていつも、ここに座る女の子たちはこうやって食べていたんだから。
お喋りしながら。ココアを飲みながら。
「あ、そうだ、ココア」
緩く湯気のたつココアのカップを持ち上げて口に運ぶと、鼻にチョコレートの香りが絡みついた。
「チョコレートの匂い」
「「だってココアだし」」
レンとユウ君、ふたり同時に声を出した。

