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「どうしてまた、大学なわけ?」
まばらに散らばる学生たちがいるロビーで、ユウ君は腕を組んで不思議そうにわたしを見ている。
「そういえばナナ、オレが出かける時いつも一緒に行きたいって言ってるよな」
白いプラスチックのテーブルに頬づえをついたレンも、えへへとにやけるわたしを見て、変な顔をしていた。
別にそれは、レンと一緒にいたくて言ってるだけで、これをしてみたかったからというわけじゃないんだけど…と言おうとしたけど、やめた。
「で、何でこれなわけ?」
テーブルに乗ったお菓子を眺めたユウ君は、ポテトチップの袋を持ち上げてぶらぶら揺らしている。
遊園地でもプラネタリウムでもなく、大学行きを決定したわたしは、途中コンビニに寄って、チョコレートとポテトチップを買ってもらった。
もちろん、ユウ君に。
大学のロビーについて、いつか見た女の子たちの座っていた丸いテーブルに腰を下ろす前に、ユウ君を引っ張って自販機に行き、カップ入りのココアを買ってもらった。
「えへへ」
テーブルの上のお菓子たち。と、ココア。と、その他いろいろ。
コンビニでユウ君は「酢イカが食いたい」とそれを籠に入れ、レンは「そういえば腹減った」とどさくさに紛れておにぎりとサンドイッチを入れていた。
「あ、これ美味そう」とユウ君が大福を入れて、「ついでにこれも」とレンが棒みたいに太いのに、やけに軽い乾燥したお菓子を入れた。
「何それ?」と聞いたら、「ふ菓子」と言っていた。
「スポンジみたい」と言ったら、ふたりに笑われた。
ブルーのユニホームを着た店員さんは、ちろっとわたしたちを見て、黙々と袋詰めしてくれた。
口元が少し歪んでいた。
もう。

