「ナナちん、いつまで皿洗ってんの?」
ユウ君の声にはっとして、慌てて泡だらけの手を洗う。
携帯を持ったままのレンを見ながらテーブルに戻ろうとして、寝そべったままのユウ君の足を踏みつけてしまった。
「あいでっ!!」
「あ! ごめんなさい!」
床で大袈裟に転がるユウ君のそばにしゃがみ込み、踏みつけてしまった足を撫でていると、突然腕をつかまれた。
赤い顔をして、ユウ君はにんまりとわたしを覗き込んでいる。
「痛い。痛い痛い」
「ごめん…」
「許すから、チュウして」
「へ?」
「チュウ」
酔っているのはわかるけど、
腕をつかまれたままのわたしは、驚いて固まってしまった。

