達郎兄ちゃんに話したことは、しらばっくれることにする。
「ありがとう」
和夫さんは安心したような笑顔を見せた。
「訊きたいことがあるんですけど」
あたしは言った。
「なぜ多江さんは気付かないんですか」
「どういうことだい」
「和夫さんが目の前でメールを打ってるのに、多江さんがそれを気にしないのが不思議なんです」
「そのことか」
和夫さんは今さらという顔を見せた。
「簡単なことだよ。多江さんには見えていないんだ」
「見えていない?」
何のことか、よくわからない。
「多江さんは、イェマント氏病という病気にかかっているんだ」
イェマント氏病。
達郎兄ちゃんが言ってた病気だ。
多江さんは本当にその病気の患者だったのだ。
「イェマント氏病は、とても珍しい病気で、世界でも数えるほどしか症例がない」
それは知ってたけど、この際はもう、黙ってることにする。
「ありがとう」
和夫さんは安心したような笑顔を見せた。
「訊きたいことがあるんですけど」
あたしは言った。
「なぜ多江さんは気付かないんですか」
「どういうことだい」
「和夫さんが目の前でメールを打ってるのに、多江さんがそれを気にしないのが不思議なんです」
「そのことか」
和夫さんは今さらという顔を見せた。
「簡単なことだよ。多江さんには見えていないんだ」
「見えていない?」
何のことか、よくわからない。
「多江さんは、イェマント氏病という病気にかかっているんだ」
イェマント氏病。
達郎兄ちゃんが言ってた病気だ。
多江さんは本当にその病気の患者だったのだ。
「イェマント氏病は、とても珍しい病気で、世界でも数えるほどしか症例がない」
それは知ってたけど、この際はもう、黙ってることにする。


