いつものように松葉杖をついて、屋上へ上がる。
ドアを開けて思った。
あたしは結局この人と縁があるらしい。
「こんにちは」
ベンチに座っていた多江さんが頭を下げた。
「こんにちは」
あたしも会釈を返す。
多江さんの隣には、今日も和夫さんがいた。
和夫さんは立ち上がると、あたしに席を譲ってくれた。
「隆夫さんとメールですか」
腰掛けながら、多江さんの手にある携帯を見る。
「そうよ」
嬉しそうな笑顔はいつもと同じ。
本当に隆夫さんのことが好きなんだな。
でも、そのメールの相手は…。
「なんか最近、和夫さんの話題が多くて」
「へぇ…」
あたしが視線を向けると和夫さんはあわてたように顔をそむけた。
その手には携帯。
絶対にあやしい。
グルだっていう達郎兄ちゃんの案は、あたしの中で却下となった。
「じゃ、返事書くわね」
メールを打ちはじめた多江さんを、和夫さんは笑顔で見つめた。
ドアを開けて思った。
あたしは結局この人と縁があるらしい。
「こんにちは」
ベンチに座っていた多江さんが頭を下げた。
「こんにちは」
あたしも会釈を返す。
多江さんの隣には、今日も和夫さんがいた。
和夫さんは立ち上がると、あたしに席を譲ってくれた。
「隆夫さんとメールですか」
腰掛けながら、多江さんの手にある携帯を見る。
「そうよ」
嬉しそうな笑顔はいつもと同じ。
本当に隆夫さんのことが好きなんだな。
でも、そのメールの相手は…。
「なんか最近、和夫さんの話題が多くて」
「へぇ…」
あたしが視線を向けると和夫さんはあわてたように顔をそむけた。
その手には携帯。
絶対にあやしい。
グルだっていう達郎兄ちゃんの案は、あたしの中で却下となった。
「じゃ、返事書くわね」
メールを打ちはじめた多江さんを、和夫さんは笑顔で見つめた。


