和夫さんの手の中にも携帯があったのである。
なんで携帯を手にしてるんだろ?
そう思った時、サブディスプレイが光った。
同時にかすかな振動音。
着信があったらしい。
和夫さんはあたしの方をチラッと見てから、携帯を開いた。
どうやらメールが来たらしい。
和夫さんは数秒、画面に目を落とした。
「そういやアレ、どうしたの」
携帯のボタンを押しながら和夫さんは言った。
「アレって?」
「兄さんが買えばいいって言ったアクセサリーの話」
「あ、そのことね」
昨日、達郎兄ちゃんと一緒に見たメールの事だ。
「もう注文したわ。今週中には届くと思うけど」
確か通販だったよね。
病室に届くのかしら。
などと考えていると、今度は多江さんの携帯がメロディを奏でた。
隆夫さん(?)からの返事が届いたらしい。
嬉しそうに携帯を開く多江さん。
一方で、和夫さんは既に携帯を閉じていた。
―――――――――――
「…で?」
なんで携帯を手にしてるんだろ?
そう思った時、サブディスプレイが光った。
同時にかすかな振動音。
着信があったらしい。
和夫さんはあたしの方をチラッと見てから、携帯を開いた。
どうやらメールが来たらしい。
和夫さんは数秒、画面に目を落とした。
「そういやアレ、どうしたの」
携帯のボタンを押しながら和夫さんは言った。
「アレって?」
「兄さんが買えばいいって言ったアクセサリーの話」
「あ、そのことね」
昨日、達郎兄ちゃんと一緒に見たメールの事だ。
「もう注文したわ。今週中には届くと思うけど」
確か通販だったよね。
病室に届くのかしら。
などと考えていると、今度は多江さんの携帯がメロディを奏でた。
隆夫さん(?)からの返事が届いたらしい。
嬉しそうに携帯を開く多江さん。
一方で、和夫さんは既に携帯を閉じていた。
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「…で?」


