「どうしてそんなことまでわかるの、達郎兄ちゃん」
「カホ、和夫の話を思い出せ。和夫から真実を告げられた時、多江さんは何て言った?」
「ええと、確か『ごめんね』って言ったんだっけ…」
その時、あたしの頭に閃きが走った。
そうか、そういう事か。
本来の自分を取り戻したから『ごめんね』って言葉が出たんだ。
「雪村多江の病気が治ってたかもしれないって事はわかったわ。でもそれがさっきの疑問とどうつながるの」
麗美姉ちゃんの知りたい事は、なぜいま多江さんが殺されなければならなかったのかであって、病気云々ではない。
せかす麗美姉ちゃんを、達郎兄ちゃんは手を挙げて制した。
「婦長は、多江さんから『イェマント氏病が治った』と告げられたんじゃないのか」
そう言った後で達郎兄ちゃんは首を振った。
「イェマント氏病の事は多江さんに伏せられていたな」
「そうだよ」
「なら『私はこのままじゃいけない』そういった発言をしたと思う」
「カホ、和夫の話を思い出せ。和夫から真実を告げられた時、多江さんは何て言った?」
「ええと、確か『ごめんね』って言ったんだっけ…」
その時、あたしの頭に閃きが走った。
そうか、そういう事か。
本来の自分を取り戻したから『ごめんね』って言葉が出たんだ。
「雪村多江の病気が治ってたかもしれないって事はわかったわ。でもそれがさっきの疑問とどうつながるの」
麗美姉ちゃんの知りたい事は、なぜいま多江さんが殺されなければならなかったのかであって、病気云々ではない。
せかす麗美姉ちゃんを、達郎兄ちゃんは手を挙げて制した。
「婦長は、多江さんから『イェマント氏病が治った』と告げられたんじゃないのか」
そう言った後で達郎兄ちゃんは首を振った。
「イェマント氏病の事は多江さんに伏せられていたな」
「そうだよ」
「なら『私はこのままじゃいけない』そういった発言をしたと思う」