達郎兄ちゃんは婦長さんから借りた本をもう一度掲げた。
「医療現場にはそぐわない本だと思ってレミに調べてもらったんだが、案の定、婦長は株の先物取引に手を出していた」
しかしそれは大失敗。
結果、多額の借金を抱えることになった。
それなのに遺産は一銭ももらえない。
姪にも関わらずだ。
一説によると、経営者は借金の存在を知り、婦長さんには遺産を渡さないと激怒したらしい。
「結果、婦長は八方塞がりになった」
「じゃあ、多江さんは遺産を巡るトラブルで殺されたの?」
「恐らくそうだろう。藤上医師は、婦長の恋人として協力したんだ。無論、幾らかの報酬は提示されただろうがな」
「疑問があるんだけど」
麗美姉ちゃんが右手をあげた。
「仮に遺産を巡るトラブルだとしても、雪村多江はなぜ昨夜に殺されなければならなかったの」
「?どういうこと、麗美姉ちゃん」
「だって、経営者の女性はまだ生きてるのよ」
あ、そうか…。
「医療現場にはそぐわない本だと思ってレミに調べてもらったんだが、案の定、婦長は株の先物取引に手を出していた」
しかしそれは大失敗。
結果、多額の借金を抱えることになった。
それなのに遺産は一銭ももらえない。
姪にも関わらずだ。
一説によると、経営者は借金の存在を知り、婦長さんには遺産を渡さないと激怒したらしい。
「結果、婦長は八方塞がりになった」
「じゃあ、多江さんは遺産を巡るトラブルで殺されたの?」
「恐らくそうだろう。藤上医師は、婦長の恋人として協力したんだ。無論、幾らかの報酬は提示されただろうがな」
「疑問があるんだけど」
麗美姉ちゃんが右手をあげた。
「仮に遺産を巡るトラブルだとしても、雪村多江はなぜ昨夜に殺されなければならなかったの」
「?どういうこと、麗美姉ちゃん」
「だって、経営者の女性はまだ生きてるのよ」
あ、そうか…。


