「それってどういうことなの」
婦長さんの鋭い声が飛んだ。
「まさか、貴方が多江を…」
「直接手をかけたわけじゃありません」
殺したの、という語尾に、和夫さんは否定の言葉をかぶせた。
「ですが僕が殺したようなものです」
「説明して頂けますか」
達郎兄ちゃんが冷静に問い掛けた。
「僕は、真実を話してしまったんです」
震える声で和夫さんが答える。
「真実とは?」
「メールの相手が、僕だと…多江さんのメール相手は兄さんではなく僕だと!」
一瞬、一同が静まり返った。
「何てことを!」
沈黙を破ったのは婦長さんだった。
「多江にとって、唯一の心の支えが政夫さんとのメールだったのに!」
和夫さんの右肩をつかんで激しく揺さぶる。
「あの子に本当のことは言わないでとあれほど言ったのに!」
「僕も言うつもりはなかった!」
和夫さんはうつむきながら叫んだ。
婦長さんの鋭い声が飛んだ。
「まさか、貴方が多江を…」
「直接手をかけたわけじゃありません」
殺したの、という語尾に、和夫さんは否定の言葉をかぶせた。
「ですが僕が殺したようなものです」
「説明して頂けますか」
達郎兄ちゃんが冷静に問い掛けた。
「僕は、真実を話してしまったんです」
震える声で和夫さんが答える。
「真実とは?」
「メールの相手が、僕だと…多江さんのメール相手は兄さんではなく僕だと!」
一瞬、一同が静まり返った。
「何てことを!」
沈黙を破ったのは婦長さんだった。
「多江にとって、唯一の心の支えが政夫さんとのメールだったのに!」
和夫さんの右肩をつかんで激しく揺さぶる。
「あの子に本当のことは言わないでとあれほど言ったのに!」
「僕も言うつもりはなかった!」
和夫さんはうつむきながら叫んだ。


