「さしつかえなければ見せて頂けますか」
「…何を」
再び戸惑う婦長さん。
「多江さんが婦長さんに送ったメールです」
主語はつけろよ。
だが婦長さんは気分を害した風もなく、携帯を取り出した。
さすが白衣の天使。
「これです」
婦長さんから携帯を受け取った達郎兄ちゃんは、画面に目を落とした。
あたしがのぞきこもうとすると、達郎兄ちゃんは画面をこちらに向けてくれた。
メールの文面は下記の通りだった。
「伯母様、長い間お世話になりました。ありがとうございました。先立つ不幸をお許しください。さようなら」
たったこれだけの簡潔な文章。
また「ありがとう」と「さようなら」か。
「これだけでは、自殺の動機はわかりませんね」
達郎兄ちゃんの言葉に婦長さんはうなずいた。
「遺書(メール)を受け取ったのは婦長さんだけですか?」
「はい。警察の方からもそう伺いました」
今度は達郎兄ちゃんがうなずく。
「…何を」
再び戸惑う婦長さん。
「多江さんが婦長さんに送ったメールです」
主語はつけろよ。
だが婦長さんは気分を害した風もなく、携帯を取り出した。
さすが白衣の天使。
「これです」
婦長さんから携帯を受け取った達郎兄ちゃんは、画面に目を落とした。
あたしがのぞきこもうとすると、達郎兄ちゃんは画面をこちらに向けてくれた。
メールの文面は下記の通りだった。
「伯母様、長い間お世話になりました。ありがとうございました。先立つ不幸をお許しください。さようなら」
たったこれだけの簡潔な文章。
また「ありがとう」と「さようなら」か。
「これだけでは、自殺の動機はわかりませんね」
達郎兄ちゃんの言葉に婦長さんはうなずいた。
「遺書(メール)を受け取ったのは婦長さんだけですか?」
「はい。警察の方からもそう伺いました」
今度は達郎兄ちゃんがうなずく。


