何度も殴られ、顔は痣だらけ。 意識は朦朧としているみたいだ。 「てめぇ…」 俺はどうしようもない怒りにかられた。 縛られた腕を解こうともがくが、ただ腕が傷むだけ。 でも、そんなの感じなかった。 心の傷みの方が大きかった。 「裏切り者には、それなりの罰を与えねぇとなぁ」 ニヤニヤと、またあの気持ち悪い笑いをする。 「殴りたきゃ殴れよ」 「潔いいね~♪でも、お前には手ださねぇよ」 は? 「お前の大事なもん、傷つけるから♪」