――翌日。 社長室には常務のデスクが置かれていた。 そしてその手前の部屋。 社長秘書の私のデスクがあり、パーテーションがあり、ソファとテーブルが置かれ応接間となっている。 昨日までは私専属スペースだったのに……。 「…はぁぁぁ。」 ついついため息。 だけど隣には、ニコニコしている彼。 「沖課長、今日から宜しくお願いします。」 ……課長? 「山口君?私は課長なんて肩書ないはずですが?」 若干イラッとしつつ、敢えて冷静に言葉を返す。