「ありがとう」 僕に微笑みを向けてくれた 胸が締め付けられるように 痛い その痛みはただ痛いだけじゃなく 切なさとか愛しさとか いろんな感情が混ざって 尊いものになっている 「どういたしまして」 いつもは返さないのに つい返してしまった 男は僕を見ていた いや 睨んでいた