「廊下のど真ん中に突っ立ってたら邪魔だろ」



バカか、とでも言いたげに見下げてくる彼。


いちいちが、ムカつく。



「どうも、すいませんでした」



可愛さのかけらもなしに言うと加藤光は「フン」と鼻で笑って対抗してきた。


……と、思ったら。



「やる」



そう言って、緑茶の缶を渡して来た。


なっ……!?



「い、要りませんよっ」



彼がなに食わぬ顔で歩き出そうとしたので、あわてて引き止める。



「あ?」


「だから要りませんって」



緑茶を彼の胸に突き返す。


しかも、何故に緑茶?