「違うの。あたしね……！」
「言い訳は要らないっ。…うちは必要ない人だって、ちゃんと分かってるから」
彼女に近づきながら言うと、それを拒むように明日香は強い声を出した。
必要ない人……？
「だから結衣…。ごめんね……」
「あっ」
そう言うと明日香は走って行ってしまった。
明日香の背中が悲しく見える。
背中が、泣いているような気がした。
追いかけなきゃ。
――そう思うのに足が動かない。
明日香の言動に違和感を感じてならない。
ごめんねって……
明日香はどうして自分を責めてるの？
必要ない人だって分かってるって、なに？
どうゆうこと……？
