♪~♪~♪


3階に登り終えると聞こえて来たのは美しいピアノの旋律。


…音楽室からだ。


段ボールを置いて音楽室を覗いて見るとそこに居たのは先輩だった。


先輩、ピアノも弾けるんだ。

すごい……


しばらくそのまま先輩の後ろ姿を見つめていた。


そしてピアノの音が消えたのを見計らって中に入る。



「先輩、すごいですねっ」


「………お前か」



あたしの顔を見る先輩。

そっと彼の傍に歩み寄る。