「あら、結衣。どこか行くの?」 家族に気づかれないようにコソッと玄関のドアノブに手をかけた瞬間にお母さんに声をかけられた。 ビクッと心臓と肩が跳ねる。 「ちょっと…コ、コンビニに……」 咄嗟に誤魔化す。 背中にあっくんからもらったネックレスを隠しながら。 お母さんに笑って見せた。 「こんな時間に?…危ないから早く帰って来なさいよ?」 「わかってるよ」 なんて。 もう、帰るつもりないけど。 ごめんね、お母さん。