俺は心の中で呟いた。いや、俺だけでなく、皆が思っているだろう。皆の顔がポカンとしている。








「雨斗長官。そんないっきに話しても、皆分かりませんよ。」



隆さんがそう言うと、岸水雨斗はやれやれと言うように、もう一度話始めた。




「だからだなぁ…。簡単に言うと、君達にはマゼル退治…戦闘班に入ってもらって、いろいろ頑張って欲しいってことだ。」




『いや…。簡単すぎて逆にわかんねぇ…。』





俺がそう思っていると、誰かの声が上がった。






「ちょっとまてよ!組織に協力するとは言ったが、戦うなんて聞いてねぇぞ!誰がそんな危険なこと…!」



声をあげたのは、やはり赤茶髪の男だった。




彼は立ち上がり、岸水雨斗を睨み付けている。







「まあまあ。落ち着きたまえ。君達がしっかりトレーニングし、我々の作り上げた武器を使いこなせば危険なことはない。」




岸水雨斗は両手を顔の横でふる。





「あぁ!?じゃあなんで殺されてるやつがいんだよ!?」



赤茶髪の男はテーブルをドンッと叩き、反論した。





すると岸水雨斗は「はぁ…。」とため息をつき、赤茶髪の男を物凄い形相で睨んで言った。