「まず、自己紹介でもしておくね。俺の名前は桐崎 隆(キリサキ リュウ)。気軽に“隆”って呼んでね!」



黒ずくめの男……隆は俺に握手を求めてきた。



「俺の名前は千見寺 賢吾です。」



俺も手をのばす。




「賢吾くんか。よろしくね!いきなり話だなんてごめんね。君も急いでいるようだから、なるべく簡潔に話すね。」



隆は今まで深くかぶっていた帽子をとり、僕を見つめた。




スッとした輪郭、以外にもぱっちりした目、筋の通るきれいな鼻…


俗に言う「イケメン」だ。



見た目的に、歳は20代のかなり前半の方だと思う。





俺が隆と視線を合わせると、彼は微笑み、話始めた。