重なる平行線

「いや、まぁ……な。普段の山さんからは想像もつかないかもしんねーけど。どうも、『店長』って呼ばれると、嬉しいを通り越して恥ずかしくなるらしくてな」

つまり、非常に照れると。
ギャップ萌えですねわかります。

「…それなら別に良いんじゃないですか?」
小娘一人がギャップ萌えにこっそりときめくだけで。
何処の誰とは言わないぞ。

「…暴れだすんだよ」

「………。」
えっ。
照れたのに?恥ずかってんじゃないの?それ怒ってるって言うんじゃないの?

「俺がまだ若いとき…いやっ、今も若いんだけどな!」即訂正。
「知らずに『店長』つって、顔真っ赤にして照れたかと思ったら暴れ始めてな…。」
「…」とんだ暴れ馬だな。

「ここの鯛焼きは勿論、商店街の他の店二軒程半分壊しちまった。」

訂正、ゴジラだった。

ていうか、
「とんだ迷惑じゃないですか」
よく運営出来てるな、この【愛で鯛屋】。

「…あの時はめっちゃ謝りに行ったっけなぁ……」

「先輩、目が遠いですよ」この人、苦労人だ。

「そんなわけでだ。絶対にあの人を『店長』とか言うなよ。」
「ら、ラジャーです」
「ついでに山さん、暴れてた時のことはうろ覚えらしい」
「最悪じゃないですかそれ」傍迷惑すぎるおっちゃんだ。