――殻に閉じこもるように頭まで被った布団をいとも簡単に剥ぎ取られる。 瞼ごしに感じる眩し過ぎる朝日と頭に響く鬱陶しい怒鳴り声。 「奏斗!休みだからっていつまで寝てるの!」 眉間に皺を寄せて重い瞼を押し上げれば、鬼のような形相のおふくろが。 「中間テスト終わったんだしいだろ。うるせぇな」 俺は短く悪態をつくと、壁側に寝返りを打った。 「テストだなんて、あんたらしくもない。いい加減起きないとギター売るわよ!」 胸に痛みを感じながら、目の端に押し入れに手を掛けるおふくろの姿が見えた。