――――――― ―――― 何度見てもつまらない景色だな。 授業という名の心地好くないBGMを遠くに聴きながら、俺は頬杖をついて空虚な外の風景へと意識をとばしていた。 視線は自然と、薄紅色からすっかり緑色に変貌したあの日の桜木へと向けられる。 脳裏を支配するのは、星羅に見間違う程そっくりなあの少女の姿ばかり。 ……何で俺の前に……。 何故、星羅に――? 溢れ出た苦い想いを噛み潰すように、軋む音をたて奥歯を噛んだ。 もしも罰なら……、 それ程、星羅は俺を恨んでるんだな……。