今は、ナイフのように感じてきた風も、俺の追い風になる。 まるで俺の背中を押すように――。 最後に残された険しい坂道だって関係ない。 今ならいくらでも走れるんだ。 星羅に会うためなら、どんなに遠くだって。 俺、強くなるよ。 もう繰り返さないから。 この坂を登れば、そこに星羅がいる――。 うまく言葉にできるか分からない。 でも、あと少しで伝えられる。 だから、待っててくれ、星羅。 俺は渾身の力を振り絞って、坂を駆け上がった――。