でも、カナトの気持ちはしっかり伝わってたよ。 好きって直接言わなくても、カナトの歌声から、ギターから、いっぱいいっぱいカナトの愛が伝わってきた。 私ね、どんな言葉より、カナトの歌が本当に嬉しかったよ。 聴くだけで心が安らいで、幸せで胸が満たされる。 そうして、カナトの隣で小説を書くのがどんなに心地よかったか――。 そんな何気ない日常が、宝物なの。 だって、その時間はカナトの歌を独り占めできるんだよ。 大好きな大好きなカナトの歌を――。 すごく贅沢だよね。