俺はふと、目の前を行き過ぎる青白い欠片をぼんやりと見つめた。 目で追ってみたって、その欠片の終着点は変わらない。 人間だって同じことだ。 どんなに足掻いても――、 どんなに願っても――、 結局みんな終わりがくる。 その摂理には誰にだってあらがえやしない。 なのに、昔からあるこの桜木は、これだけ生きていても学ばないのだろうか? 後ろを振り返れば、この街の景色を、この空を、何年見てきたのかわからないほど年を重ねた桜木が悠々と聳え立っていた。