一体どちらが本当の姿なのか……。 俺等に見せる屈託のない眩しい笑顔。 孤独に零した重みのある涙。 ――両極端な一面はまるで 昼の太陽と、 夜の月のよう――。 俺には理解することすらできない。 真昼の月が太陽のように輝くはずがないように、後者が前者と同一人物など、ありえないからだ。 あんなにも重い涙を流す奴が、 あんなに綺麗に笑えるわけがない――。 だって、孤独に押し潰された俺は、笑顔の作り方なんてもう忘れたから……。