私がその話を聞いたのはネットの友人からだった。
“都市伝説になってるフリーゲームがあるらしい”
ちょっと興奮気味の彼(顔は知らないけど多分、彼)に私はクスッと笑った。
“そんなのただの噂でしょ～？”
“でも、本当にあるかもしれないじゃん！”
その言い種が“絶対にある”と言っているように感じて私は半ば呆れて“そうだね”と返した。
“もしそのゲームを見つけたら…一緒にやらない？”
“見つけたらね。”
私はあまり深く考えずにそう返事をした。
だって“都市伝説”って聞いた時点で嘘っぽいし、到底見つからないだろうって思ったから。
その後、彼はどうすれば見つかるんだろうとか、ずっと言ってたけど私は他のオンラインゲームに夢中でシカト状態だった。
そのうちうとうとしてしまって、マウスを持ったまま“寝落ち”。
ハッとして目を開けた時は既に彼もオフライン表示になっていた。
