走って屋上の端まで行くとフェンスを乗り越え、私を振り返って叫ぶ。




「いやぁぁぁぁ!!来ないで!!」




「来ないで…?偉そうに…何言ってんの!?人の彼氏を誘惑したクセに!!」



バカ女は首を横に振りながら「違う違う」と叫ぶ。



「私は誘惑なんてしてない…!…なんで…なんでこんな事するの…!?」




「…“制裁”よ。」




私の言葉にバカ女は涙で汚い顔を向けた。




「いい加減…消えてよ。」




静かに言い放つ私の声にバカ女の足がフラついた。




そして…




バカ女は屋上から姿を消した…。



…やった…!



ザマ見ろ!!



私は鼻歌混じりに屋上を後にした。



出入口の扉を閉めようとしたとき…



どこからか悲鳴が聞こえた。



そして頭の中に女神様の声が響き渡った。




─“貴方の選択で運命が変わりました”─





   ◇◇◇◇◇◇◇◇