目覚まし時計の音で目が覚めた。



クローゼットの所に掛けてある制服が夏服から冬服になっている。



瞬時に2度目の“運命”を選択する日に来たんだと理解した。




PC画面のスクリーンセーバーは相変わらずカウントダウンしている。




“2:23:57:42”




あと3日…。



選択は1日一度なのだろうか…?



昨日…正確には夏休み最後の週に私の運命は変わった。



ということは、今居るこの世界は私の知らない世界だ。



まぁ、元々ゲームなんだから知らなくて当たり前か…。




階下からお母さんの「遅刻するわよ!」と怒鳴る声が聞こえた。



「は~い!今行く~!」



私は冬服に着替え、朝食を取る。



「…最近、勉強してる?塾から休みガチだって連絡来たけど、いったい何をしてるの!?」




朝から煩いお母さんの言葉に苛立ち、私は早々に朝食を済ませて家を出た。



親にはあまり反抗的な態度をとった事なかったけど、言いなりになるのはもう嫌だった。