「大義名分だと??」
この言葉は聞き捨てならなかったらしい。
男達はギリリと唇を噛みしめ、怒りを現わにした。
本来なら死亡宣告の時に見せてもいいはずなのだが。
男達、武士にとってはこちらの方が我慢できなかったらしい。
「それなら、そこにいる新撰組の近藤や土方の方がよっぽどそうじゃないのか!?」
「…………農民の出のくせに」
奏の、蝶を作り出していた手が止まった。
薄く浮かべていた笑みすらも凍てつかせた。
人間はどうして言葉を選ばない??
置かれた状況を理解しようとしない??
「将軍の護衛という名目で京に上ってきてそのまま居座ったんだろうが」
怒りというものは、現在の状況把握力を極端に低下させてしまっている。
男達は自ら自分達の運命を、さらに決定づけてしまった。
………引き返せない程に。



