誠-巡る時、幕末の鐘-




「………どんな性癖を持とうとあんた達の勝手だが、澪ちゃんのいないところでしろよな??」


『だから違うって!!』




二人はそろって声をあげた。


なんかしんみりした雰囲気が一気に吹っ飛んだ。




「おい、おめぇら!!また喧嘩して………って。奏!!?」




土方が自室から障子を開けて首をだしてきた。


奏の部屋の前に立つ奏の姿に、唖然となり怒鳴るのを忘れた。




「何だって!!?」


「本当か!!?」


「どこだ、どこだ!!?」




みんな土方の声を聞いて集まってきた。


どうやら道場で稽古していたらしい。


永倉、藤堂、原田、斎藤が走ってきた。




「あーっ!!」


「奏じゃねぇか!!」


「記憶戻ったのか??」




斎藤が一番重要な問いを尋ねた。


みんなごくりと唾を飲んだ。


しかし、奏は首を左右に振る。