「……おめぇら二人共、自分が教え方上手いと思ってんのか?」




そんな隊士達の様子を見兼ねた土方が口を開いた。




『はい』




……何とも言いがたい哀愁のような感じが道場を満たした。


それくらい迷いが一切ない見事な即答だった。




「じゃあ、勝負ですね。この間の続きをしましょう」


「望む所だよ」




二人は木刀を構えた。




「沖田先生と試合するって本気か!?」


「やめといた方がいいと思うぜ?」


「取り消すなら今のうちだって」




何とか自分達から危険が去ったと分かったらすぐに回復したようだ。


隊士達は一見無謀とも言える奏の言葉に、目を見開き耳を疑った。


二人共腕が立つとはいえ、相手は剣の天才と言われる沖田だ。


隊士達がそう思うのも無理はない。