「あ、なら私も」
「響はまだここにいろよ〜!!」
「で、でも」
藤堂が響を止めた。
自然なものだった。
少なくとも、声だけは。
だが、響は若干ながらも、これから起こることを感じとっていた。
「じゃあ私も…」
同じく芹沢派の野口健司が立ち上がった。
……が。
「もうちっとぐらいあんたもいいんだよ!!ほら座れって!!」
「分かった!!だから引っ張られないでくれ!!」
仲のいい藤堂に袴の裾を引っ張られて、動くに動けなかった野口は再び座って残ることになった。
屯所に戻ったのは、芹沢、平山、平間、土方、沖田の五人だった。



