「それは一体何の儀式だ!!?怪しい踊りをするな!!誰かへの呪いの儀式か!!?」




屯所の一角から奏に不機嫌そうな怒鳴り声がかけられる。


二人が声の主を探すと、土方の姿があった。




「この不愉快な天気の日にこんな大声出して叫べるのは土方さんだけだ〜。あはは……何か冷たいものおごって?」


「何だってぇ!?誰が大声出させてると思ってんだ、誰が!!?」




暑さの中にあっても土方をからかうことだけは忘れない。




楽しいもんね!!




「私、土方さんじゃないから分かんないですよ〜。あ〜、沖田さんなら分かるかもね」


「何で?」




奏の言葉に珠樹は不思議そうにしている。


土方も眉間にシワが滅茶苦茶よっている。




「だって、なんてったって二人は以心伝心なんだから」


「はあぁ!!?」




土方は素っ頓狂な声を上げた。


珠樹は、なるほどね、と納得している。