「……そんなの嘘だーっ!!!」 ゴロゴロ、ピシャーン!!! 奏は初めて雷を操り、落とした。 雷焔家は雷を、風戸家は風を操る鬼一族。 特に奏は雷焔家当主の娘なので、威力は凄まじいものだった。 「待て!!奏っ!!!」 奏は今度こそ振り返らずに、桜の木を目指した。 爺や輝耀が側にいない今、もう誰も信じられなかった。