誠-巡る時、幕末の鐘-




「新八さん、左之さん?言いたいことがあるならはっきり言いなよ」




沖田が笑顔で再び刀に手を添えた。




「おい、左之。総司を止めろ」


「いや、無理だろ」




永倉と原田が言い争っているうちに、沖田はもう気が削がれたようだ。


刀から手を離し、縁側に腰掛け、その様子を見ていた。




「…まったく。沖田さん、この三人をあちら側に引き渡して来て下さい」


「え?嫌だよ。面倒くさい。……分かった。行ってくるよ」




最初は嫌な顔をしたが、次の瞬間には、何を考えたか想像できる笑みを浮かべ、承諾した。




あぁ、この人……やる気だ。


やると書いて殺ると読め的なことだろうか。


日本語って難しいなぁ。




「五体満足にして下さいね」


「分かってるよ。さぁ、行きましょうか。みなさん?」




沖田が三人を立たせ、屯所の外に出ていった。




『…あいつ…ちっとも分かってねぇな』




みんな考えることは同じ。


あぁ、仲がいいって素晴らしい…。