気づくとお父さんは泣いていた。
「耀介君みたいないい男に愛されて、
結仁は幸せだな…
でも、別れてほしい…
結仁の寿命は長くはない。
家族の時間を増やしたい…
そろそろ結仁を返してほしいんだ…。」
お母さんも泣いていた。
俺は掛ける言葉が全く見当たらなかった。
「…耀介君、すまないね。
今日はこれで…
また話をしてくれないか?」
「…はい。」
お父さんとお母さんは机に1000円おいて、
カフェを出て行った。
お父さんとお母さんは、
凄くいい人だ。
俺が彼氏として初めて会いに行った時も、
笑顔で迎えてくれた。
凄く凄く、優しい人だ。
でも、まさかこんな事を言われるなんて
思ってもいなかった。
俺は迷ってしまった。
“俺が結仁を幸せにする”という
夢もあるくせに、
結仁の親が結仁を幸せにしたほうがいいのか。
すごく、悩んでしまった。
どっちが結仁にとっての幸せなのか。
ずっと一緒にいたのに、
俺には全くわからなかった。


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