あれはあたしが物心ついた6歳のとき。



あたしには兄貴の唯斗、そして双子の姉、愛未(マナミ)がいた。


兄貴とは10歳離れている。



兄貴はあたしたち双子に平等に接してくれたが、お母さんとお父さんは違った。


2人はあたしをのけ者扱いしていた。



たまにあたしが無意識にする目付きが気に入らなかったらしい。



そんなあるときだった――。