feel〜優しい体温〜

プシィ!……グビッ……グビッ……


「プハァァァァ!……おいしい!」


「ん!それなら良かった!……ケンタ、やっぱりハルト……居ない?」


「うん。……やっぱり会いたいんだね〜」


「さぁ?どうだろ……」


会いたいと思っても……ねぇ。虚しくなるだけなのだよ……ちびっこ君。


何もしないでここにいると、淋しさは強くなる。それなら……


「よいしょ。じゃ、始めようかな!」


「ん?姉ちゃん、何始めるの?」


「ちょっとね……ケンタ、この公園に銀杏の木あるよね?そこまで連れてってくれる?」


「うん!こっちこっち!」


私、気付いたんだ。視力を失った代わりに、それ以外の感覚が鋭くなったって。


ハルトが沢山、手にメッセージ残してくれたお陰かな?


「姉ちゃん着いたよ!」


「ありがとー。んじゃもう一つお願い。落ちてる葉っぱ、いっぱい持って来てくれる?枯れてるヤツとか枯れてないヤツとか」


「わかったぁ!」


フフッ!いい子いい子!ん〜……銀杏の水々しくていい香り……これは、まだ落ちたばっかで綺麗な緑色だな。


こっちのは、ちょっとしなっとしてるから……黄色い掛かった感じだね。


うん!色も大体予想着く!