次の日。


「今日は雨かぁ……」


ハルトは結構気まぐれであの公園に来てるみたいだけど、さすがに今日はいないよね。


……よし!ちょっとだけやってみよ!


「まずは鉛筆で……と……ん……?」


ダメだ……。今、手に取った物が"黒"なのか"色鉛筆"なのかすらわからない……。


「はぁ……私、弱いなぁ……」


まぁ、何色かなんて考えてもわからない物は考えない様にしよう。


とりあえず何か書いて、母さんに見てもらお!


「ん……しょ。ラインはこんな感じで……表情は……こうかな……」


ふぅ……何とか左手で紙の上を確認しながら出来上がったけど、きっと"絵"じゃないな。落書きだ……。ま、とりあえず……


「お母さ〜ん!見てみて!」


「はいはい。どれどれ……………あなたが凄いって言った人、目は見えるわよね?」


「うん。見えるけど……?」


「じゃ、その人に見せた方がいいわね。一応アートって意味じゃ同じ様な世界の人だろうから」


「え?どうなの?絵になってないって事?」


「う〜ん、絵にはなってるわね」


すごく意味深で怖い言葉。正直ハルトに見せるのは嫌だけど……


「解った。見せてみるよ……」