縄の半分まできたとき



(なんだか……縄の張りがおかしい…?)


ほんの少し、違和感があった。


―――と、そのとき


「……っ!」


ブチッと嫌な音を立てて、縄が切れた。


いきなりのことに体制が崩れ、頭から落ちる。



地面が急速に近づいてくるのが分かり、覚悟を決めて、目を閉じた。



最後に聞いたのは
観客の悲鳴だった。