軽業師は新撰組隊士!



そして


軽業をすることがだんだんと苦痛になってきておったのか


縄が切れたとき、体勢をなおすこともせず、そのままおちて



―――楓も死んだ。


******



「な…っ!?」


土方は腕の中にいる楓を見る。

血色の良い色白の肌に、上下している胸。


それは楓が生きている証拠で…。


「どういう、ことだ…親父さん?」


信じられない。

楓が一回死んでいるなんて。


皆も同じ気持ちのようだった。


―――ただ一人、沖田を除いて。



「沖田は知っとるようじゃの。」


沖田はコクンと首を上下に振る。