軽業師は新撰組隊士!




「も、もうっ、本当に本当なんですってば!」

「分かった。分かったから………詳しく話せ。」


怒り半分、羞恥半分で顔を真っ赤にする楓の頭に、ポンと手を乗せて宥める土方。


「…壊れてません。正常です。」

「それは分かったから。」


藤堂にからかわれたことでムッと拗ねている楓。

しかし、これ以上土方を困らせるのは嫌なので、話すことにした。


「もう一度言いますけど……私は2011年の平成の時代…、約150年後の未来から来ました。」

「さっき言ってないことも入ってるよー。」

「藤堂さんは少し黙ってください!」


強く言ってもヘラヘラと笑うだけの藤堂に、怒っても無駄だと判断した楓は続きを話す。


「私がここに来たのは、お父さんが連れてきたからです。」

「……、猫が?」

「元は人間じゃわいっ!」

「ご、ごめんなさい!」


永倉の言葉に憤慨する克。


(なんでこんなに緊張感が無いんだろー…)


少し遠い目をする楓。