軽業師は新撰組隊士!




楓は引きつった笑みを浮かべるが、鬼一は恨めしそうな表情だ。

…この場に敵が増えたのだから当然と言えば当然なのだが。


「ちっ。本当に見ただけなら、自然に握手なんかできねえから、俺らの方と思ったのに……。柴田、お前何者なんだ?」


少々楓を睨みながらそう問うてきた鬼一。

楓は克に目をやる。


「言うたほうが良いじゃろう。変に疑われるよりはマシじゃろうて。」


その言葉に、楓は一つ頷いて、息を吸う。

鬼一も土方も覗いていたみんなも、聞く態勢に入っていた。


そして、楓は語る。


「……私、柴田楓は…150年後の未来から来ました。」


今まで隠していた、真実を。