すると、土方は後ろを振り返って
「だってよ?」
と、言うから、訳が分からずに土方が見ている方向を同じく見ていると
「僕は最初から疑ってませんでした。」
「僕も!楓が裏切らねえって分かってたしな。」
「だから、俺は言ったのに………左乃。」
「うっせえ。俺だって反省くらいしてる。」
「まぁ俺は監察ですから、見抜けて当然です。」
沖田、藤堂、永倉、原田、山崎が、柱の影から姿を現した。
「……、え?こんな遅くに何やってるんですか?」
と、楓が尋ねると
「土方さんが」
「楓のために」
「頑張るって張り切ってたから…」
「面白そうで」
「ちょっと覗いてました。」
みんなでそう答えたから、思わずずっこけそうになった。
(お、面白そうって…!)
人の一大事なのに!?と心の中で叫ぶ。



