楓が疑問符を頭の上に浮かべていると、


「あと二日、待ってろよ。そしたら、お前が俺らに料理を指導しろ。」


それで万事解決だろ?とでも言うように笑う土方。


「……。」


楓は一瞬、呆気にとられたが、


「…、そうですね。」


フニャリと笑う。

待つことにすら、意味を与えてくれる。
それが嬉しい。


楓はグッと拳を握りしめる。


「そうですよね!料理指導しないと、隊士さん達がかわいそうですよね!」

「……、お前、酷いな。」

「味付けが濃すぎなんです!戦う男は健康第一でしょう!」

「………指導は、二日後からで頼む。」


若干、怖じ気づいた感じの表情をする土方に、ついプッと笑ってしまった。

なんとなく、嬉しさがこみ上げる。


「はい!二日間、待ってます!」

「おぅ。」