「お母さん?」 花鈴はしまった、と言うように自分の口を塞いだ。 《あの、さ…さっきの“お母さん”っての、忘れて…?》 「えー。ヤダ」 《意地悪》 あたしはその言葉をシカトして、学校へ向かった。 歩いている間も花鈴は何度も話し掛けて来たけれど、全部シカトした。