「今日は、本当に遅れてごめんなさい。栄人さんの話を聞いて、優人君と会えるのを楽しみにしていました。」

「あっ、やっぱり早和緊張してるな。まあ、堅苦しい挨拶はこれくらいにして、とにかく何か食べよう。優人も早和も腹空いてるんだろ?」

「うん、そうだね。ねっ、早和さん。」

「ええ。実は朝からずっと緊張しちゃってて、ほとんど何も喉を通らなかったの。でも、会って安心したら、とってもお腹が空いてきちゃった。」

早和の言葉を聞いて、優人の整った顔がくしゃくしゃの笑顔になった。

「やった!じゃあ、僕は弟として合格ってことかな?ねえ、兄貴。」

「そうだな。よかったなあ優人。お前も昨日から何か落ち着かない様子だったし。」

「あっ、ばらすなよー兄貴!」

優人は照れ臭そうに、頬をやや赤く染めた。

(なんてきれいな子なんだろう・・・。)

その後、三人は緊張もほぐれ、楽しい時間を過ごした。