ある日の放課後、


レンは今日もめげずに


放課後一人、キョウヘイの


席に文字を刻んでいた。




勝手に誰も来ないと


思い込んでいた。




ガラガラガラ――


ドアの開く音が、


教室中に響く。


驚いて、後ろを振り返る。


キョウヘイが


立っていた。


「みーつけた。

 “落書きさん”」



「え。」



「しらばっくれても駄目。


 大分前からお前だって


 知ってたんだからな。」



「えっ・・・え。」



明らかにレンは動揺していた。



「そんな事はどうでもいいんだ、


 さっき家に帰って、

 
 部屋の整理してたら・・・。」